アダルトチルドレンってなーに?

こんにちは!児玉です!
前回のブログ、『二次障害ってなーに?』の続きになります。←読んでいない人はクリック✨
重い内容なので、メンタルが安定している時に読んでください(笑)
放デイや児童発達支援のブログってふわ~っとした活動の様子のものが多く、こういうお話ってなかなか興味がないと触れないので…
今回は発達障害や二次障害とは別に、生きづらさを抱えている『アダルトチルドレン』についてお話します。
アダルトチルドレンと発達障害。
この2つは根底の原因は異なりますが、社会的な適応の困難さ、感情のコントロール、自己肯定感の低さ、日常生活の困難さなど、似たような生きづらさを抱えている共通点があります。
前回のブログでは、発達障害は先天的なもので治すことを目指すのではなく、特性を受け入れて『うまく付き合っていく』ものと説明しました。
アダルトチルドレンは後天的なもので、特定の家庭環境(機能不全家庭)や生い立ちにおいて、トラウマや心理的な負担を抱えて成長した人々をさします。
はっきりとした診断は出ず、考え方のクセを理解したり、カウンセリングなどの治療を通じて、克服していくことが可能です(完治ではない)。
機能不全家庭…と聞くとドキドキしちゃいますよね。
うちは、私は、関係ない。そう思いたい。
どんな家庭…?
機能不全家庭とは、子どもが自由に安心して成長できない家庭のことを指します。
身体的、精神的虐待が行われている家庭…だけではなく、
子どもに過度な期待をする家庭や、家族の関係維持のために子どもが気を遣わなければいけない家庭も機能不全家庭のひとつです。
日常的に過度な縛りがあり、自由にありのままでいることが出来ず、常にストレスがある状態…
過干渉や過保護、親と子の共依存の関係なども当てはまります。
例えば、子どもの頃に親から「良い子」でいることを求められ続けた場合、他者の期待に応えなければ愛されないと感じるようになり、自分の感情や欲求を抑え込み、無理をして周囲に合わせようとする傾向が強まります。
また、家庭内での否定的な言動や無関心が繰り返された場合、「自分には価値がない」という自己否定的な感情が根付き、社会生活や人間関係において不安感や孤独感を引き起こしやすくなります。
アダルトチルドレンが持つ典型的な特徴
・何をしても自由に楽しめない
・やりたいことがわからない
・すぐに自分を責めてしまう、否定してしまう
・頼み事を断れない
・責任を取りすぎたり、無責任になりすぎたりする
・すべてが自分の責任であり、自分だけが悪いような気がする
・小さな失敗であっても異常な罪悪感を抱く
・自分に対する無価値感や空虚感がある
・自分に自信が持てず、不安感が強い
・承認欲求が強い
・人と親密な関係を築けない(依存、見捨てられ不安)
・パートナーなどに依存しやすく、どんな方法であっても離れないようにする
・他者と自分の間に境界線を引くことができず、他者の感情に巻き込まれる
・被害妄想が激しく、時に攻撃的になる
・適切な自己表現や感情表出ができない
・抑鬱的な気分に襲われる
なんか、思い当たるかも…ってなりませんか?
人間、こんな部分も持ってますよね。
でも全部じゃない。
それで大丈夫です、アダルトチルドレンは『状態』なので自分で自覚するものであって、病気や障害ではありません。
ある保護者様から
「病名がハッキリ分からない方が『普通』と比べてしまって辛い、
なんでできないの!と責めてしまう、焦ってしまう自分に気付くと自己嫌悪する」
と相談されたことがありました。
これはお子さんに対してですが、大人になって自分自身に対してでもあることだと思います。
『分からない』が一番怖い。
『こんな悩み、自分以外、我が子以外、誰もいないのだろうか』…孤独ですよね。
こんな気持ちになる状態にも名前がある、
同じように悩んでいる人がいる、
気を付ける点はあるのか?改善できるのか?
前例があるって安心しますよね。
自分の不健康な部分に気付くって、とっても大切なことだと思います。
アダルトチルドレンは連鎖しやすい傾向にあります。
私事になりますが、過干渉について小話…
小さい頃にチューリップの絵を書きました。
母から「チューリップの色は赤白黄色!」とクレヨンを手に取る前に言われました。
また別の日は夏休みの宿題のポスターで、木を書きました。
下書きの構図は母が書き、葉っぱの塗り方も「ポンポンって塗るの、こう!この3色を使って!」と指導されました。
その通りに書き上げても、最後に手直しをしていました。
お絵描きが大好きだったのに、いつからか
『この書き方で本当に合っているのか…?』
分からなくなりました。
その後、反抗期が早く来て全く言うことを聞かなくなり、自分の好きなお絵描きをたくさんしたので、お絵描き自体は嫌いにはなっていないんですけどね(笑)
反抗期前は特に決断力が無い子だったような気がします。
こんな思いを子どもにさせたくないなと思っていたのに、
旅行でガラス工房へ娘を連れて行った時、
サンドブラストというサンドアートでコップを作りました。
好きなシールを選んでコップに貼り、カッターでカットして砂を吹き付けて彫刻をするのですが、
私は自分のコップの分に海っぽいシールを選んで組み合わせました。
娘が真似をしてきたので「好きなの選びな」と伝えました。
途中から娘は自分の好きなものを選び出し、ハチやうさぎを選んでいたので
「なんで海の中にうさぎがいるの?」と言ってしまいました。
娘が何を選んでいいか分からなくなってしまったのを見て、ハッとしました。
「まぁいいじゃない、好きなのでいいんだから」と周りにフォローされました。
気を付けていてもやってしまう…
ちょっとアダルトチルドレンの連鎖とはズレた小話ですが、こういう小さなことの積み重ねで子どもの自己の確立に影響するということです。
自分の状態を理解し適切な対処法を見つけることで、連鎖しないように気を付けることができます。
もし興味が出た方はワードを調べてみてください。
アダルトチルドレンは1パターンではなく6、7タイプほどに分けられています。
克服するには、とにかく自己理解を深め自己肯定感を上げていくこと!
そのための信頼関係を築く経験を積み重ねること!
と言われても難しいし、結局カウンセリングや通院になるので…
その前に私が思う自分でできることを少し書いておきます。
【日記をつける】
その日にあったこと、その時に感じたことを書きます。
1行でも殴り書きでも毎日でなくてもフリーです。
『書く』って結構大事です。悶々とした時は書くと気持ちを整理できます。
悪い言葉で埋め尽くしても気にしない。ぐっちゃぐちゃでOKです。
しばらくして読み返すと
「あーこう思ってたんだ」
「あれ?これ私のせいじゃなくない?」
色々気付くものがあります。
悲劇のヒロインぶってんじゃんって恥ずかしくなったりもします。
余裕が出てきたら否定的な言い方に対して赤ペンで同じ内容を肯定的に言い換えてみたり。
自分ができたこと、自分のいいところを見つけられた時は書き残します。
物ごとの良い面に目を向ける視点も大切です。
【新しい趣味や仕事を始める】
小さな目標を決め、それを達成することが成功体験になります。それは子どもと一緒ですね。
その時に他人と比較しないことを意識します。仕事だと難しいですけどね。
競争するような仕事はそもそも向いていないのかもしれない…(笑)
「~しなければならない」とならないように、自分のペース、自分の気分で素直に動けるような感覚でできるものにチャレンジすると、自己理解も深まります。
最初から相手がいる趣味や仕事は「やっぱ今日はや~めた!」ができないので難しいですね💦
それくらいのラフさが必要だと思います。
『やりたい』『やり遂げたい』という気持ちが自然に沸くことが第一歩です。
『今はやりたくない』の気持ちを通すこともアダルトチルドレンの人はまじめな頑張り屋が多く、やらない決断をすることが苦手だと思うので、まずは自分の気持ちを言葉に出すことから始めたいですね。
【生活リズムを整える】
十分な睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動、日光を浴びる…
一番難しい!!
心と体は密接に繋がっています。
自分のケアも大切にしていきましょう。
私もこれが難しくて毎年目標にしています。
寝る前に「~しなきゃいけない」が何個も浮かぶ人は「明日でいっか」を使えるようになりたいですね。
おも~い内容になりましたが、知識として知って
こんな人もいるんだな~
ちょっと自分も思い当たるな~
学生時代クラスにこんな人いたな~
うちの子に気を付けてあげたいな~
と気付くきっかけになったらいいなと思います。
子どもたちが自分なりの生きやすさを見つけて自分の意思でやりたいことが見つけられますように🌟
以上になります。
また更新します😊
児玉